新卒社員が社内報制作をすることで得られる3つの成果

みなさんはじめまして、新入社員の前川です。私は今年の4月にエスケイワードに新卒で入社し、Webエンジニアとして日々Webサイトの制作を行っております。

そんな新入社員の私の仕事の1つに社内報の制作があります。多くの企業では広報や総務といった担当の方が制作を行うことが多いと思いますが、エスケイワードでは毎年新卒が社内報の制作を行っております。

今回は、なぜ新卒が社内報を作成しているのか、そのメリットと、実際に半年間制作を行ってきて私自身が良かったと思えた成果についてお伝えしていきます。

新卒が社内報を担当する3つの理由

なぜ新卒が社内報を担当するのか、初めてのミーティングが行われた4月、先輩から業務の引き継ぎと同時に、簡単に理由を説明していただきました。
ざっくりとまとめると、以下3つの理由です。

  • 調整の利く社内案件でディレクションを体験をして欲しい
  • 会社の人とコミュニケーションを増やして欲しい
  • 会社について学んで欲しい

社内だけで完結している社内報は経験の浅い新卒だけでもディレクションが行える絶好の機会ですし、社内の人とのコミュニケーションの発展にも繋がります。また、会社の一員として自社についてより知ることが出来ます。

では、具体的にはどのように身になかったのか、今回は私自身の視点で3つの理由から一つずつピックアップしてお伝えします。

全体を俯瞰する能力が鍛えられたことで仕事の要領や段取りが向上した

新卒のエンジニアである私が、クライアントのプロジェクトでディレクションを行う機会は現状ありません。経験が乏しい新入社員をいきなりディレクターに登用することは当然リスクが高いですし、そもそも私はディレクターではなくエンジニアであるため、ディレクションをする機会はほとんどないのです。

しかし、エンジニアであれ、デザイナーであれ、全体を見渡す俯瞰力は仕事を進めるうえで欠かせない能力です
どこかの進捗が遅れているのであれば、先を予想して確保している時間を組み替えておく必要がありますし、案件について知っていることが増えれば、判断力も高まり、作業の効率化にも繋がります。
そんな俯瞰力を養うために、ボリューム的にも社内だけで完結しているという点でも社内報のディレクションはちょうど良い機会です。

社内報の制作で、コンテンツを決めるところから発刊して社員に配布するところまで、制作業務の一連を経験することが出来たため、そもそも仕事はどうやって進めていくのか、何をどうやって決めて、進行させていくのか、聞くだけではあやふやであった全体像を理解することができました。

また、携わり始めた当初は「こういった内容で作って欲しい」と渡されてから考え始めていたものが、「今こういう状態だから、そろそろこんな作業がくるな」と先を見通すことが多くなりました。先に仮説を立てておくことは、選べる選択肢を増やし、対策の可能性と余裕を与えてくれています。

プロジェクト管理については、大先輩の記事「失敗しない!Web制作プロジェクト推進で大切なこと」も参考にしています。

社内の人とのコミュニケーションが増えたことによって作業効率が上がった

毎月発刊している社内報ですが、8月号をきっかけに制作の効率がとても上がりました。
なぜ効率が上がったのか、その理由は「その人に合った依頼を行うことで負担を減らす」ようになったからです。

それまでは、先輩社員に執筆を依頼する際、制作メンバーでコンテンツを考え、どの人に対しても同じように原稿を依頼して、ページのデザインは制作メンバーで行っていました。
しかし、8月号の特集記事を先輩社員に依頼している際に、「デザインを含めた編集を行いたい」という要望がありました。理由は「使いたい写真がたくさんあるため、デザインを作りながらの方が写真を選びやすい」「具体的な内容を考える際にデザインがあるほうが考えやすい」とのことでした。
私たちが負担と考えていたデザインの工程が、その先輩はデザイナーだったので多少の負担にしかならず、むしろ作りたいものが作りやすくなる。そのようなことがありました。

結果的に相手が作りやすい方法で、自分たちの負担である「デザインを作る」という工程を減らすことが出来たのです。
そのことがあってからは、先輩社員に執筆依頼をする際にどこまで頼むことが出来るのかお話をしながら決める機会が増えました。相手の負担が増えてはいけませんが、先輩社員の得意分野をお任せすることで、自分達の負担も上手に分散することが作業効率の向上に繋がるからです。

どこまでお願いすることが出来るのかを探ることが、その先輩社員がどんな仕事をしているのか、どのように仕事を進めているのかを知る絶好の機会となっています。それは、先輩社員から依頼されることが多い新入社員が、依頼する立場からコミュニケーションをとらなければならないという社内報制作ならではのメリットだと感じました。
この経験は社内報だけでなく他の仕事でもお願いをする際にとても役に立ち、作業効率の向上に繋がっています。

自社を知ることで社内外でコミュニケーションが発展した

社内報を制作していると、当然いつもより社内の情報に触れる機会が多くなります。
現在の取り組み、今後の取り組みはもちろんですが、会社の過去についても詳しく知る機会が出来ます。というのも、社内報を制作する上で過去号のコンテンツを参考にする、重複がないか確認するために読み返すことが度々あるためです。

これは自社の過去に関してほとんど知識のない新入社員にとっては、「なにを話しているのかわからない」という事態を減らすことになり、コミュニケーションの手助けとなりました。
また、過去のイベントの雰囲気や、先輩社員がプライベートで取り組んでいることといった情報は、会社の特色や社員のいつもと違った一面を知ることにつながり、より会社に馴染むきっかけにもなりました。

そして、このような知識は会社の外でも役に立ちました。
私はいろんな業種の方が参加されるイベントに足を運ぶことがしばしばあります。そういった場で「今自分の会社ではこういった社会活動を行っている」「こういったワークショップ開いてみたいんだ」といった話題を良く耳にします。
社会人経験の短い私も社内報の制作に関わっているおかげで自社の過去の取り組みを知ることができ、こういった話題でも会話に入っていくことができるようになりました。

まとめ

自社の風習から始まった新卒社員の社内報制作。それは、私の進捗管理能力やコミュニケーションの向上に大いに役立っています。
社内報という社内でチャレンジできる仕事であり、社内の情報が詰まった仕事だからこそ、新入社員が取り組むべき魅力がたくさんあるのだと実感しました。

あと6か月足らずで社内報の制作は後輩へと引き継がれますが、残りの期間、読む方が楽しむために、後に入る後輩のために、自分の成長のために、社内報の制作に力を入れていこうと思います。


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